食品添加物とは?指定添加物・既存添加物など4分類と品目数、食品衛生法の規格基準・使用基準、表示ルールを簡単に解説
食品添加物とは、食品の製造・加工・保存に使う物です。指定添加物、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物の4分類と品目数、成分規格と使用基準の違い、用途名・一括名・加工助剤の表示ルールを解説します。消費者庁の資料と食品衛生法をもとに、食品メーカーの品質保証・表示担当者が確認すべき項目を整理します。
食品添加物とは?4分類と使用基準・表示のルール
食品添加物とは、食品衛生法第4条第2項で、食品の製造の過程や加工・保存の目的で、添加、混和、浸潤などの方法により食品に使用する物です。簡単に言えば、保存料、甘味料、着色料、香料のように、製造や保存のために加える物です(食品衛生法、消費者庁)。
日本で使えるのは、内閣総理大臣が食品衛生基準審議会の意見を聴いて指定した指定添加物が原則です。ほかに使えるのは既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物だけです(食品衛生法、消費者庁 規制の概要)。
指定添加物・既存添加物など4つの種類
食品衛生法第12条は、内閣総理大臣が食品衛生基準審議会の意見を聴いて定める場合を除き、添加物とそれを含む製剤・食品の販売や、販売用の製造、輸入、加工、使用などを禁じています。天然香料と一般飲食物添加物は、この指定制度の対象外です(食品衛生法)。
以下の分類・例・品目数は、消費者庁の資料によります。品目数は令和8年2月末時点で、天然香料と一般飲食物添加物は概数です(規制の概要)。
| 分類 | 内容 | 例 | 品目数 |
|---|---|---|---|
| 指定添加物 | 第12条に基づき内閣総理大臣が定めたもの | ソルビン酸、キシリトール | 476品目 |
| 既存添加物 | 化学的合成品以外で、平成7年の法改正時に既に使われ、長い食経験があるとして例外的に認められたもの | クチナシ色素、タンニン | 327品目 |
| 天然香料 | 動植物から得られ、着香の目的で使うもの | バニラ香料、カニ香料 | 約600品目 |
| 一般飲食物添加物 | 通常は食品として飲食される物を添加物として使うもの | イチゴジュース、寒天 | 約100品目 |
指定添加物は食品衛生法施行規則別表第1に載っています。指定の対象は化学的合成品だけでなく、天然物も含みます(消費者庁)。
既存添加物は、平成7年に指定の対象が化学的合成品から全ての添加物へ広がったときに設けられた類型です。化学的合成品以外で、当時既に使われ長い食経験があるものを名簿に載せ、指定なしで使用と販売を認めています。安全性に問題があるものや、使用実態のないものは消除されます(規制の概要)。各分類のリストは消費者庁の食品添加物ページから確認できます。
規格基準と使用基準
食品衛生法第13条に基づく「食品、添加物等の規格基準」(昭和34年厚生省告示第370号)の第2 添加物に、添加物の規格や基準が定められています(消費者庁)。消費者庁は、食品安全委員会の評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分規格・使用基準を定めたうえで添加物の使用を認めています(消費者庁)。
成分規格は、純度や成分など品質に関する要件です。使用基準は、過剰摂取による健康影響が生じないよう、添加物ごとに添加できる上限値などを定めたものです(規制の概要)。指定添加物のリストにあるだけで、どの食品にも自由に使えるわけではありません。製品ごとに規格・基準への適合を確認してください。基準・規格に合わないものの製造、輸入、使用、販売などは禁じられています(食品衛生法第13条)。
食品添加物公定書は第21条に基づき成分規格、製造基準、品質確保の方法を定め、現行は第10版です(食品衛生法、公定書)。規格基準はその後も改正されるため、公定書だけでなく消費者庁が掲載する改正告示も確認してください。
添加物の表示ルール
食品表示基準では、加工食品の添加物は、加工助剤とキャリーオーバーを除き、添加物に占める重量の割合が高い順に物質名を表示します。天然香料と一般飲食物添加物も添加物なので、指定制度の外にあるだけでは表示は免除されません(食品表示基準 第3条)。
- 甘味料、着色料、保存料、増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤又は防ばい剤の8用途では、物質名と用途名を併記します。「色」の文字を含む場合は着色料、「増粘」を含む場合は増粘剤又は糊料の用途名を省略できます(別表第6、食品表示基準 第3条)。
- 香料、乳化剤、pH調整剤など14種類は、定められた範囲で一括名を使えます(別表第7、別添 添加物1-4)。
- 原材料名欄にまとめて書く場合は、原材料と添加物を「/」や改行などで明確に区切ります(食品表示基準Q&A 加工-248)。
加工助剤とは
加工助剤は、加工時に加えられ、次のいずれかに当たる添加物です。添加物の物質名表示の免除対象になります(食品表示基準 第3条)。
- 食品の完成前に除去される。
- 原材料に由来して通常含まれる成分と同じ成分に変わり、その量を明らかに増やさない。
- 含まれる量が少なく、その成分による影響を食品に及ぼさない。
キャリーオーバーも免除対象です。これは原材料の製造・加工で使われ、最終食品の製造・加工では使われず、効果を発揮できる量より少ない量しか残らないものです(食品表示基準 第3条)。
栄養強化目的の添加物に関する表示免除規定は、令和7年3月28日施行の改正で削除されました。経過措置は令和12年3月31日までです(改正の概要)。古い表示例を流用する場合は注意してください。
「無添加」などの不使用表示は一律に禁止されてはいませんが、食品添加物の不使用表示に関するガイドライン(令和4年3月30日)で、注意が必要な表示の類型が示されています。
RegAffairs AIの食品添加物についての回答ページでも、分類や使用基準に関する出典を確認できます。