再生医療等製品とは?定義・条件及び期限付承認・承認例とPMDA回収情報
再生医療等製品とは、加工した細胞や体内で発現する遺伝子を含む製品のうち、薬機法と政令の範囲に該当するものです。条件及び期限付承認の要件と期限、CAR-TやiPS細胞由来製品の日本での承認例を紹介。PMDAで承認品目と回収情報を調べる方法や、再生医療等安全性確保法の手続との違いも解説します。
再生医療等製品とは
再生医療等製品とは、薬機法上、人や動物の細胞に培養などの加工を施したもの、または細胞に導入されて体内で発現する遺伝子を含むもののうち、政令で定めるものです。名前に「再生」とありますが、組織の再生だけでなく、キムリアのようなCAR-T細胞製品や遺伝子治療用製品も含まれます。承認品目と回収情報は、どちらもPMDAのサイトで確認できます。
薬機法上の定義
定義は薬機法第2条第9項にあります。医薬部外品と化粧品を除き、次のどちらかに当たる物で、政令で定めるものが対象です。
- 身体の構造や機能の再建、修復、形成、または疾病の治療や予防を目的として、人や動物の細胞に培養等の加工を施した物
- 疾病の治療を目的として、人や動物の細胞に導入され、体内で発現する遺伝子を含有させた物
2つ目の遺伝子の類型は、目的が「治療」に限られています。1つ目と違い、「予防」は書かれていません。
条件及び期限付承認
条件及び期限付承認は、通常の承認とも緊急承認とも別の仕組みです。根拠は薬機法第23条の26です。
使えるのは、製品が均質でなく、申請した効能等を有すると推定され、著しく有害な作用のために使用価値がないとは推定されない場合です。大臣は薬事審議会の意見を聴き、適正な使用の条件と、7年を超えない期限を付けて承認できます。
承認後は、品質、有効性及び安全性に関する調査と、その報告が必要です。期限内に改めて承認申請をします。改めての申請の審査を適正に行うため特に必要な場合は、審議会の意見を聴いたうえで、期限を3年を超えない範囲で延長できます。期限内に改めて申請し、期限までに処分がなければ、処分が出るまで承認の効力は続きます。PMDAが掲載する2025年10月6日付の通知には、臨床データに基づくリスク・ベネフィット評価や、市販後に有効性を検証し安全性を確認する計画などの考え方が示されています。
日本で承認された再生医療等製品の例
全品目の一覧ではなく、種類の違いがわかる3例です。
| 販売名 | どんな製品か | 承認 |
|---|---|---|
| キムリア点滴静注 | 患者由来のT細胞に、CD19を認識するCARを導入したCAR-T細胞製品 | 2019年3月26日に初回承認(PMDA 2018年度一覧) |
| リハート | 同種iPS細胞由来の心筋細胞シート。標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全が対象 | 2026年3月6日に条件及び期限付承認(PMDA) |
| アムシェプリ | 一般的名称はラグネプロセル。iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞塊。既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者の運動症状の改善が対象 | 2026年3月6日に条件及び期限付承認(PMDA) |
リハートとアムシェプリは、どちらも期限7年の条件及び期限付承認です(厚生労働省通知)。「iPS細胞由来の製品はまだ承認されていない」という説明は、2026年3月以降は古い情報です。
承認品目と回収情報の調べ方
承認品目は、PMDAの「新再生医療等製品の承認品目一覧」で年度別に見られます。この一覧には一部変更承認も載っています。行数を数えても、現在有効な品目数や販売中の品目数にはなりません。添付文書や審査報告書は、再生医療等製品の検索ページから探せます。
回収は、PMDAの「回収情報(再生医療等製品)」が入口です。年度別、クラス別の一覧から個別の回収通知に進みます。2024年度以降はPMDAの回収情報検索で探し、それ以前は厚生労働省の情報が案内されています。個別の通知で、販売名、対象ロット、回収理由、回収の状況を照合します。
過去の回収例は、コラテジェン筋注用4mg(ベペルミノゲン ペルプラスミド)の回収番号2-11847です。クラスIIで、2024年6月24日に回収が始まりました。通知によると、条件及び期限付承認の後に行う改めての製造販売承認申請を取り下げたことに伴う自主回収です。通知の作成者は、回収理由は品質や安全性に関係せず、重篤な健康被害のおそれはないと説明しています。対象はロット41041の850箱で、2024年度クラスII一覧では「回収終了」となっています。
再生医療等安全性確保法との違い
薬機法の製造販売承認と、再生医療等安全性確保法の再生医療等提供計画は別の手続です。医療機関が計画を提出していても、再生医療等製品の製造販売承認を受けたことにはなりません。また2025年5月31日施行の改正で、核酸等を用いる医療技術も安全性確保法の対象に加わりました。
RegAffairs AIの回答ページでは、再生医療等製品とは何か、承認品目や回収情報をどこで確認できるかを、PMDAの資料を引用してまとめています。用量や患者選択の条件は、各製品の最新の添付文書で確認してください。