Q.01

日本の食品添加物一覧はどこで確認できますか?

日本で使用できる食品添加物の一覧は、消費者庁の事業者向けQ&Aで確認できます。このQ&Aによると、日本で使用が可能な添加物は「指定添加物、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物」の4種類です。それぞれのリストは、Q&Aからリンクされている日本食品化学研究振興財団(FFCR)のサイトで公開されています(消費者庁 Q&A)。

Approach: 消費者庁とFFCRの公式ページを開いて確認し、あわせて当方で検索できる日本の指定添加物リスト、既存添加物名簿、使用基準(英語版)のデータも検索しました。

消費者庁Q&Aが示すリスト(Q1「食品添加物が使用できるかどうかを確認したいのですが?」)

確認したいことリスト掲載先
使用できる品目指定添加物リスト(食品衛生法施行規則別表第1)FFCR
使用できる品目既存添加物名簿FFCR
使用できる品目天然香料基原物質リストFFCR
使用できる品目一般飲食物添加物リストFFCR
成分規格・保存基準第10版食品添加物公定書消費者庁
使用できる食品・上限量添加物使用基準リストFFCR
  • 指定添加物リストの範囲: FFCRのページは「令和6年3月1日改正まで記載」で、476品目が日本語と英語の併記で載っています(FFCR 指定添加物リスト)。
  • 使用基準も確認が必要です: Q&Aでは「食品添加物には使用基準(使用上限量、対象食品など)が定められているものがあります」とされています。リストに載っていても、使える食品や量が制限される場合があります。
  • 問い合わせ先: 不明な点は保健所、または検疫所の輸入相談窓口に問い合わせるよう案内されています。

当方のデータでも個別品目を検索できます

  • 指定添加物リスト:例として No. 1 は「Zinc salts (limited to Zinc Gluconate and Zinc Sulfate)」です[1]。
  • 既存添加物名簿:例として No. 1 は「Aureobasidium cultured solution」です[2]。
  • 使用基準(英語版):例としてソルビン酸(Sorbic Acid)は保存料で、チーズは 3.0 g/kg などと対象食品ごとに上限量が定められています[3]。

当方のデータは英語名で収録されているため、日本語名(例:「ソルビン酸」)では該当がありませんでした。特定の添加物名(英語名)や対象食品を教えていただければ、収載の有無と使用基準をすぐに確認します。

Q.02

指定添加物と既存添加物はどう違いますか?

指定添加物と既存添加物の違いは、使えるようになった根拠です。指定添加物は国が安全性を評価したうえで1品目ずつ指定したものです。既存添加物は、1995年(平成7年)の法改正の時点ですでに広く使われ、長い食経験があった天然系の添加物で、例外として指定を受けずに使い続けることが認められているものです。

Approach: 当方データにある食品衛生法の英訳で第12条を確認し、各区分の定義は消費者庁と厚生労働省の公式ページで確認しました。英訳は2018年改正(Act No. 46 of 2018)時点の版のため、所管大臣の記載は現行と異なります。

根拠となる条文(食品衛生法第12条) 添加物は、人の健康を損なうおそれのない場合として大臣が審議会の意見を聴いて定める場合を除き、販売してはならず、販売目的で製造・輸入・使用などをしてはなりません("must not be sold, or be produced, imported, processed, used, stored, or displayed for the purpose of sale")。ただし、天然香料と、一般に食品として飲食に供されている物を添加物として使うもの(一般飲食物添加物)は、この規制の対象から外れています[4][5]。

比較

指定添加物既存添加物
定義食品衛生法第12条に基づき、使用してよいと大臣が定めた添加物化学合成品以外の添加物のうち、我が国で広く使用され、長い食経験があるもの
範囲化学的合成品と天然物の両方化学合成品以外のみ
使える根拠食品安全委員会の評価を受け、個別に指定される1995年の法改正以降も、例外として使用・販売が認められている
リスト食品衛生法施行規則別表第1既存添加物名簿
品目の増減新しく指定されて増える1995年時点で使用実績が確認されたものだけが載っている。流通しなくなったものは随時「消除」(削除)される

出典:消費者庁 食品添加物、厚生労働省 よくある質問(消費者向け)

既存添加物ができた経緯 1995年の改正で、指定の対象が化学的合成品だけから、天然物を含むすべての添加物に広がりました。このとき、すでに使われていた天然系の添加物のために設けられたのが「既存添加物」の区分です(消費者庁)。

実務上のポイント

  • 新しい天然物は指定が必要です: 既存添加物名簿は1995年時点で使われていた品目に限られます。名簿にない天然物を新たに使うには、指定添加物として指定を受ける必要があります。
  • 消除に注意してください: 名簿から消除された品目は既存添加物として扱われなくなるため、最新の名簿で確認が必要です。
  • 使用基準はどちらにもかかり得ます: 使用基準(対象食品や上限量)は区分とは別に定められています。
  • 指定する大臣: 消費者庁のページでは「内閣総理大臣」、厚生労働省のページと2018年版英訳では「厚生労働大臣」となっています。現行の記載は消費者庁のものです。
  • 区分は4つあります: このほかに天然香料(動植物から得られ、香り付けに使うもの)と一般飲食物添加物(普段は食品として食べている物を添加物として使うもの)があり、日本で使える添加物はこの4区分です(消費者庁)。

特定の物質がどの区分に当たるか知りたい場合は、英語名を教えていただければ、指定添加物リストと既存添加物名簿の両方で収載の有無を確認します。

Q.03

用途別の一覧と使用基準はどう確認しますか?

使用基準は、日本食品化学研究振興財団(FFCR)が公開している「添加物使用基準リスト」で確認できます。消費者庁の事業者向けQ&Aもこのリストを確認先として案内しています(消費者庁 Q&A、FFCR 添加物使用基準リスト)。用途別に探すなら、当方データの英語版使用基準が主要用途区分(Major Use Category)ごとに整理されているので、用途から絞り込めます。

Approach: 当方データの日本の添加物使用基準(英語版)を検索し、あわせて消費者庁Q&AとFFCRのページおよび使用基準表PDFを開いて確認しました。

1. 日本語版:FFCRの「各添加物の使用基準及び保存基準」(PDF)

  • 改正時点: 令和8年4月7日改正まで記載されています(使用基準表 PDF、p.1)。
  • 表の列: 品名ごとに「分類」「使用できる食品」「使用量等の最大限度」「使用制限」が並び、保存基準も同じ表に載っています。たとえばアセスルファムカリウムは「甘味料」で、チューインガムは5.0g/kg、清涼飲料水は0.50g/kgなどと定められています(同 p.1)。
  • 「分類」は参考情報です: 欄外の注記に「本表中の『分類』は、前記告示中には記載がありませんが、参考として記載しています」とあります。表の元になっている法令は「食品、添加物等の規格基準」(昭和34年厚生省告示第370号)の「F 使用基準」などです。表は告示の記載を簡略化した表形式なので、法的な本文は厚生労働省の法令等データベースで確認するよう案内されています(同 p.1)。
  • 空欄の意味: 注記によると、「使用できる食品」欄が空欄で「使用制限」欄にも記載がない添加物は、使用対象食品の規制がありません。
  • 一般基準も適用されます: 注記では、この表に載っていない添加物も含め、すべての添加物は「添加物一般についての使用基準」に従って使う必要があるとされています。この一般基準はFFCRの添加物使用基準リストのページに載っています(同 p.1)。

2. 用途別に探す:英語版の使用基準(当方データ) 英語版は主要用途区分ごとに整理されているため、用途を入口に一覧できます。区分の例は次のとおりです。

  • 保存料(Preservatives)[3]
  • 甘味料(Non-nutritive sweeteners)[6]
  • 着色料(Food colors)[7]
  • 酸化防止剤(Antioxidants)[8]
  • 防かび剤(Anti-molding agents)[9]
  • 発色剤(Color fixatives)[10]
  • 殺菌料(Sterilizer)[11]
  • 乳化剤(Emulsifiers)[12]
  • 糊料(Thickening agents or stabilizers)[13]
  • 強化剤(Dietary supplements)[14]
  • 香料(Flavoring agents)[15]
  • 製造用剤など(Miscellaneous / Processing agent ほか)[16]

各エントリには対象食品(Target Foods)、上限量(Maximum Limits)、使用制限(Limitation For Use)が載っています。たとえばソルビン酸では、マーガリンに安息香酸類と併用する場合、安息香酸とソルビン酸の合計量は1.0 g/kgを「shall not be more than」(超えてはならない)とされています[3]。英語版には「添加物一般の使用基準」も別に収録されています。一例として、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令第2条で定義される乳・乳製品(アイスクリームを除く)に関する規定があります[17]。

確認の流れ(実務)

  1. 指定添加物リストまたは既存添加物名簿で、使える添加物かどうかを確認します。
  2. 使用基準表で、その品目の「使用できる食品」「最大限度」「使用制限」を確認します。
  3. 添加物一般の使用基準も確認します。
  4. 法的に確定させる必要がある場合は、告示第370号の本文で確認します。

用途(例:保存料)と対象食品を教えていただければ、該当する添加物と上限量を英語版の使用基準から一覧にしてお出しします。

Q.04